TOYO動楽メール




メール本文より続く

謎の記号「Q」の意味とは?

答えは「速度記号」です。
これはそれぞれのタイヤが、ある一定条件の下で走行できる速度(最高速度=能力)を示した記号です。具体的には下の表のようになっています。「Q」ということは最高速度が160km/hということですね。

L=120 Q=160 S=180 H=210


「速いじゃん♪」と思ったあなた、危険です!!
これはあくまでも「ここまでが限界なんですよ」という意味です。例えば当社のミニバン専用タイヤ『トランパスMPプラス』の速度記号は「H」です。
すると、最高速度210km/h …!?当然そんなスピード出せる訳ありません。

「Q」というのは「あまりスピードは出せないですよ(普通の夏タイヤと比べても)」ということなのです。ほとんどのスタッドレスタイヤはこの「Q」です。

ご存知だと思いますが、スタッドレスタイヤで夏の高速道路を走ったりすると、夏タイヤに比べれば減りも早いし、ブレーキの効きも良くありません。それはもちろん、スタッドレスタイヤはあくまで「雪道で滑らないための工夫をしたタイヤ」だからです。

まずタイヤの接地部分を路面と密着させるため、ゴム自体を少し柔らかく作ってあります。それから初級編でも見たように、低温でも硬くならないようにシリカという物質が混ぜてあります。

わざわざ柔らかく作ってあるわけですから、アスファルトの路面をガンガン走ったら減りが早いのは当たり前だし、高速走行には向いていません。だからほとんどのスタッドレスタイヤは「Q」なわけです。

スタッドレスにも色々あるのだ

でも、例えば首都圏に住んでいてスキーに出掛けると、実は走行距離の90%以上が舗装路や高速道路というのはよくある話です。特に最近は雪が少ないですから、その傾向は強いです。それに他の日は街中の舗装路を走り回っていますね。

うーん、困った困った。
雪道に強くて冬も走れる、高速を出せるタイヤはないのか?

そこで作られたのが、例えば「ウインタートランパスW/S」!

ウインタートランパスW/Sサイズ表


これは、…おおっ、速度記号「H」です。
これなら高速ツーリングもバッチリ。

でもその代わり、ゴム自体も「ガリット2」とは違うし、内部の部材だってそれなりの補強がしてありますから「ガリット2」に比べれば硬く、アイスバーンで路面にピタリというわけにはいかない。

路面を引っかく「つぶデカクルミ」も入っていますから、スタッドレスタイヤとしての性能は十分ですが…。要は使い道の違いですね。

「冬の間は毎日アイスバーンと格闘だ!」という人なら『ガリット2』が向いていますが、「週末はステーションワゴンでスキー。でも、雪の無い高速道路がメイン。」という人なら『ウインタートランパスW/S』でステーションワゴン専用のタイヤを付けた方が快適です。

『ウインタートランパス』はRV専用スタッドレスタイヤですが、車の特性に合わせて、ミニバン用、4駆用などに分かれています。同じスタッドレスタイヤでも、使い方や車の特性によって作りが違うんですね。「サイズだけじゃないの?」と思われた方もいると思いますが、トレッドパターンと呼ばれるタイヤの模様も違いますし、コーナリング性能を高めるためにタイヤのショルダーと呼ばれる肩の部分の形状を工夫したり…。

「でも、アイスバーン性能が高い方が雪道でも安心して飛ばせるじゃないか」と思ってしまうあなた!!本当に危険!!!です。
はっきり言います。
「絶対滑らないスタッドレスタイヤ」なんて存在しません。


やっぱり基本は安全運転

どんな高性能のスタッドレスタイヤを履いたクロカン4駆だって、アイスバーンの急カーブに猛スピードで突っ込んでいったら、そりゃ滑ります。実は、スキー場に行く途中の雪道なんかでは、この手の事故が本当に多いんですね。スタッドレスタイヤや4WDに対する過信が無謀な運転に繋がるのです。いくらスタッドレスタイヤが滑らないといっても、それは「夏タイヤに比べて」であって「絶対」ではありません。

本来、雪道・アイスバーンは滑るもの。滑りやすさは下の図のように歴然としています。

凍結路は乾燥路の5.4倍も滑る

こんな道を走るんですから、やっぱり安全運転が基本ですよね。
そうして初めて高性能のスタッドレスが生きてくるのです。

雪道での安全運転 基本中の基本4か条
1)発進時のアクセルの踏み込みはゆっくりと慎重に。
2)急加速・急減速をしないこと。下り坂ではエンジンブレーキを活用。
3)急ブレーキは絶対厳禁。
そしてもちろん
4)スピードには細心の注意を払うこと。

トーヨータイヤは、これからもさらに高性能なスタッドレスタイヤを開発するために全力を尽くします。皆さんは、その中から使い方や車種に合ったスタッドレスタイヤを選んで、安全で快適な運転をお楽しみ下さいね。(^-^)