動楽メール


動楽道免許皆伝 其ノ六


あたり




3の「ゆりかもめ」で、正解です。

「飛行機」と「F1のドライタイヤ」にはタテ溝しかないので、一般車のタイヤのようなトレッドパターンではないんです。それはどうしてか?その謎に迫ってみましょう!



トレッドパターンは何のため?

「滑り止めじゃないの?」という人もいるかもしれません。

でも、ル・マンなんかのレース用タイヤは、ドライ路面では「つるつる」のスリックタイヤです。タテ溝の1本すらありません。グリップ力を高めるには、路面との接地面積が大きい方が有利なんですね。

一般公道を走るタイヤでも、スポーツタイヤの「トランピオ Vimode(ヴィモード)」なんかは、溝の割合を小さくしてドライ性能を高めています。

F1ドライタイヤタテ溝が義務付けられたのは、割と最近。これは、溝をつくることでコーナースピードを抑え、コースアウトした時の安全性に配慮したものなんです。

では、トレッドパターンの役割は?というと一般的には以下の4つ。

雨天時の排水効果
駆動力・制動力の増加
操縦安定性や放熱性の向上
デザイン面の美しさ

中でも、「1」の排水が最も重要です。

飛行機タテ溝も、排水のためにあります。飛行機が離着陸で高速走行するときは、コーナリングなんてありませんよね?

直線走行のみです。そこで雨の日も、タイヤ回転の方向に排水ができればOKなんです。だからタテ溝だけ。

コーナリングの時はタイヤの横方向に水を逃がす必要がありますから、タテ溝だけだとうまく排水できません。そこでタテ溝とヨコ溝が必要になって、複雑なトレッドパターンが出来るというわけ。
つまり、一般の車と似たような条件(雨天時にコーナーを曲がることがある)で走る「ゆりかもめ」のタイヤです。

なるほど。何事にもきちんとした理由があるものですねー。



トレッドパターンのデザインはどう決める?

普段はあまり感じませんが、いざタイヤを買おうとすると、トレッドパターンにもデザインが色々あるのに驚きませんか?タイヤの「顔」という表現がぴったりです。

もともと対称パターンが一般的ですが、最近は非対称パターンや、回転方向の指定がある方向性パターンなんてのもあります。


非対称パターン(アシンメトリカルパターン)

トランパス MPプラス
左右で模様を変えたパターンで、一般的に外側のブロックを大きくしてコーナリング性能を高めます。サイド部にOUTSIDE、INSIDEの刻印があります。もちろん左右をまちがえると性能を発揮できません。




方向性パターン(ユニディレクショナルパターン)

トランピオ ヴィモード
溝や切り込みに方向性を持たせて、排水効果を高めます。回転方向が決まっているわけですね。これも装着する向きに気をつける必要があります。




対称パターン(ユニディレクショナルパターン)

トランサス イーノ
最も一般的なパターン。表裏、回転方向に関係なく装着できます。タイヤのローテーションが簡単に出来ます。




トーヨータイヤの技術センターには、トレッドパターンデザインする専門のセクションがあり、専門のデザイナーが、タイヤの機能を確認しながらデザインしています。

デザインなので流行りもあります。例えばスポーツタイヤでも、以前は直線中心の「カクカク」とした無機質なデザインが多かったのが、最近は曲線を多用したちょっと有機的なデザインが多いとか…。

そう言われてタイヤを観察してみると、「確かに!」という気もしますね。

ところで皆さんはご自分のタイヤがどんな「顔」をしてるかご存知ですか?これを読んだら、一度じっくり見てやって下さいね。

その時に溝の深さを確かめて下さい。磨り減ったタイヤは雨の日が不安ですし、乗り心地も悪いですよ。