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第31回 「プロクセスT1 Sport」開発秘話 前編 目指したのは、欧州が認めるプレミアム!

欧州で先行発売後、2012年1月に日本で発売された「PROXES T1 Sport」
欧州で先行発売後、
2012年1月に日本で発売された
PROXES T1 Sport

2012年1月、ウルトラ・ハイ・パフォーマンスのグローバルブランド「PROXES(プロクセス)」シリーズから、ヨーロピアン・プレミアムスポーツ「PROXES T1 Sport(プロクセス・ティーワンスポーツ)」が日本発売となった。
「PROXES T1 Sport」のコンセプトは『欧州のハイパフォーマンスカーに認められるプレミアムスポーツタイヤ』。2010年欧州市場で先行販売された際には、そのコンセプト通り高い評価を得ることになった。
欧州で“認められる”タイヤづくりに挑み続けた開発の日々。
「PROXES T1 Sport」が日本で発売されるまでの軌跡を追う!

欧州で“勝負”できるハイパフォーマンスなタイヤ

タイヤの評価に関心の高いヨーロッパをはじめ、アメリカ、日本で展開しているグローバルブランド「PROXES」シリーズに、新たな商品開発の話が持ち上がった。
2008年に開発が開始された、そのタイヤのコンセプトは、2009年にアウディS6に純正採用されたパターンをベースに開発し、『ドライ/ウェット性能と上質な快適性を進化させた、ヨーロピアン・プレミアム・スポーツ』だ。そう、アウディやBMW、ベンツといったハイパフォーマンスカーに装着しても欧州のタイヤメーカーに引けを取らない、いや、それ以上のパフォーマンスを存分に発揮できるタイヤを誕生させることであった。

そこでまず着目したのは、欧州において「タイヤに求めているポイントとは何か?」「日本のアプローチのままでよいのか?」ということだった。
欧州は大陸だ。隣の国へも普通に4〜5時間かけてクルマで移動している。アウトバーンのような速度無制限の高速道路もある。だからこそ、タイヤには次のようなパフォーマンスが求められている。

  • 高速運転時に、まっすぐ安定して走行できる操縦安定性の向上
  • 雨が降っていてもしっかりと走行できるグリップ性能の向上
  • ハイドロプレーニング防止のための排水性の向上

もちろんそれだけではない。プレミアムスポーツにふさわしい静粛性や快適性も必要だ。

「PROXES T1 Sport」の開発は、これらの課題をひとつひとつクリアしていく「挑戦=勝負」であった。

すべてが優れていなければ認められない!欧州専門誌レビューへのチャレンジ

オートサロンで「PROXES T1 Sport」の説明をする開発担当リーダーの川上
オートサロンで「PROXES T1 Sport」の
説明をする開発担当リーダーの川上

欧州では、ブランドや見た目のカッコ良さよりも、自動車専門誌が行っているタイヤテストのレビューが重視されている。数々の権威ある雑誌社がテストを行い評価結果を出す。その結果によりタイヤの“売れる・売れない”が決まると言っても過言ではない。

開発担当者はさっそく欧州にある【TOYO TIRES】の販売会社でお客様に聞き取り調査を実施。やはり、ドライ/ウェットのパフォーマンスをはじめ、性能重視であるという結果を得た。
タイヤ本来の機能・性能。そう、安定性、安全性、快適性など、そのすべてに優れたパフォーマンスを発揮できるタイヤでなければ欧州では認められない!
高次元へ。いかにタイヤのパフォーマンスを高めるかということに、真っ向から取り組む必要がある。
タイヤのパフォーマンスを高めるということに取り組む挑戦が始まった。

「PROXES T1 Sport」は欧州の専門誌で推奨を獲得。そして、アウディに標準装着!

2010年4月から欧州で展開された「PROXES T1 Sport」。
その挑戦は、欧州での高評価を得る結果となった。

権威ある自動車専門誌『Sport auto』のテストで「推奨(Recommended)」を獲得。
権威ある自動車専門誌『Sport auto』のテストで
「推奨(Recommended)」を獲得。

まず、自動車専門誌で「PROXES T1 Sport」は推奨(Recommended)を獲得。1969年の創刊以来、欧州10カ国以上で発売されている『Sport auto』誌でのレビューである。テストによって、ドライ/ウェットの操縦安定性や制動性等が高く評価されたのだ。


アウディの標準装着となった「PROXES T1 Sport」は「TOKYO AUTO SALON 2012 with NAPAC」でも展示された。
アウディの標準装着となった
「PROXES T1 Sport」は
「TOKYO AUTO SALON 2012 with NAPAC」
でも展示された。

そして次には、アウディ TT、TTS、TTRSへの純正採用が決定した。欧州の自動車メーカーから新車装着の承認を得ること自体、非常に難しいことである。ましてや、スポーツタイヤとなるとさらにハードルが高くなる。そのような状況の中で、アウディが認めたタイヤとなった。

それは、ドライ/ウェットでのグリップ力やハイドロプレーニング現象対応の排水性能、乗り心地や騒音などの快適性能、さらに摩耗性能、そして転がり抵抗性能と、それらすべてにおいて高レベルでの総合性能が認められたといえる。すべての点において、標準点では収まりきれないハイパフォーマンスを身につけたタイヤとして認められた証拠でもある。

このように、自動車専門誌、自動車メーカーに評価された「PROXES T1 Sport」は、欧州で支持されるタイヤとなった。

欧州と日本。開発は国を越えて──。

「PROXES T1 Sport」の評価は、欧州において欧州のクルマで行われた。しかし、開発・設計は基本的に日本国内で行っていた。日本でのテスト結果を欧州へ送り、テストを繰り返し、フィーリング等を含め評価する。欧州での「勝負=挑戦」を主眼とした開発体制をとっていた。

その結果が、前述した欧州自動車専門誌での「推奨」と「標準装着」に結びついたのである。

しかし、その結果にたどり着くまでの道のりは楽なものではない。数々の課題を解決していかなければならなかった。
【TOYO TIRES】の技術力やノウハウ、そして開発に関わったスタッフのこだわりや執念など、それらが結晶となり、昇華することで生まれたのが「PROXES T1 Sport」である。

明確な目標に向かって、結果を出していく。
その達成までのそれぞれの過程に【TOYO TIRES】の技術力に裏付けされたプライドが表れていた。

「プロクセスT1 Sport 開発秘話 後編」はこちら

(2012年3月時点)



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