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走れ!タイヤくん

第7回 冬が来ても大丈夫?素朴な疑問Q&A

「スタッドレスタイヤを持っていますか?」
「買おうと思っているけど、いつ交換するのがベストなの?」
スタッドレスタイヤを履きなれた人ならばともかく、特に初めて買う時に迷うのがこの交換時期。

スタッドレスタイヤに交換する時期はいつがいいの?

雪が降ったからといって、あわてて交換するというのではなく天気予報に注意して、雪が降る直前の天気の良い日に余裕をもって交換しましょう。そうすれば、あわててナットを締め忘れるというミスを防ぐこともできます。

●スタッドレスタイヤの「慣らし走行」

新品のスタッドレスタイヤを装着する場合は、ドライ路面で「慣らし走行」(※1)をするとアイス性能が向上します。 ドライ路面を数100キロ程度走ることで、製造工程でタイヤのトレッド面に付着したオイル分などを取り除けるからです。「慣らし走行」(※1)はスタッドレスタイヤの乾燥路面での特性にドライバーが慣れるという効果もありますので、雪が降る前の交換がおすすめです。

●夏タイヤに戻す時期

夏タイヤに戻す時期を早めにしてしまうと、突然の雪でまたスタッドレスタイヤに交換することになります。平地では雪がなくても、山間部はまだ雪が解けていないこともありますのでご注意ください。

※「タイヤの交換方法」については下記を参考にしてください。
「タイヤ何でもQ&A:Q9.タイヤの交換方法を教えて!実践編」
「交換したタイヤの保管方法」について
「タイヤ何でもQ&A:Q6.タイヤの保管のポイントは?」

スノータイヤとスタッドレスタイヤって、同じ物なの?

スノータイヤとスタッドレスタイヤは似ているようですが、違います。
「スタッド」とは、スパイクのこと。すなわち、スタッドレスタイヤとは「スパイクの無いタイヤ」という意味でスパイクはありませんが、深い溝があるので凍った路面を走ることができます。

スタッドレスタイヤはシーズン後の交換をおすすめしますが、通年使用する方もいると思います。
その場合は、下記を参考にしてください。
「タイヤ何でもQ&A:Q17.スタッドレスタイヤは夏も使える?」

一方、スノータイヤには凍った路面を走る性能はありません。雪道ではトレッドの溝に圧雪された雪のブロックから駆動力と制動力を得ます。スノータイヤは深い溝があるので雪道を走ることができるのです。スノータイヤはトラック用タイヤで使われることがありますが、乗用車用タイヤではほとんど使われていません。

スタッドレスタイヤを履いていれば、雪道や凍結路は安心?

スタッドレスタイヤといえども、雪道や凍結路で絶対滑らないというわけではありません。雪道や凍結路での基本は、急な動作は行わないことです。

●発進時のアクセルは「ゆっくり」

発進時のアクセルの踏み込みはゆっくりと慎重に。雪道や凍結路では急発進でなくても、ローギアだとタイヤに駆動力がかかりすぎて空転してしまうことがあります。そんな場合は、セカンドギアで発進してみましょう。オートマチック車では「D」レンジのままだとローギアで発進することがあるので、「2」レンジで発進する方法で空転を防ぎます。

●エンジンブレーキの活用

急ハンドル・急ブレーキも禁物。ましてハンドルをいっぱい切って発進するなど、もってのほかです。下り坂ではエンジンブレーキを活用しましょう。オートマチック車では、「D」レンジのままだだとエンジンブレーキが効きにくいので「2」レンジにします。しかし、シフトチェンジは慎重に行なう必要があります。
滑りやすい路面でいきなりシフトダウンすると、駆動輪のスリップ現象(回転数が急変するため)が起こり、いきなりスピンという危険があります。速度オーバー気味でコーナーに入った場合など無意識にシフトダウンしてしまいがちですが、コーナリング中はシフトには触らないことが重要です。

タイヤ以外で、冬場に気をつけることは?

冬場に出遭う予想外のトラブルの代表格は、オーバーヒート。冬にオーバーヒートなんて意外に聞こえるかもしれませんが、ラジエーター内の冷却水が凍ってしまうことで発生します。スキー場などへ出かけるときはラジエーター液の濃度に注意しましょう。寒冷地ではシーズン前に冷却水の状態をチェックするのは常識です。駐車する場所などにも気をつけてください。
また、吹雪いた後ではワイパーやフェンダー内に雪がたまって凍ることもありますので、風の方向にも気を配っておきましょう。さらに、パーキングブレーキが凍ってしまうこともありますので、駐車する時にはパーキングブレーキは使わない止め方を工夫しましょう。

読者からの質問

スタッドレスタイヤと夏タイヤの適正空気圧について  K.K様
Q スタッドレスタイヤでは、ハンドルにグニャグニャした手応えを感じるため、夏タイヤよりも20%高めに設定していますが、これって良いのでしょうか?
A スタッドレスタイヤには、「路面と密着しやすいように溝を深くし、ブロックに切込みを入れる」という工夫がしてあります。さらに、柔らかいゴムを使っているため、夏タイヤに比べてハンドルから伝わる手応えがグニャグニャするのは、スタッドレスタイヤの宿命です。空気圧を上げてもこの手応え感を変えることはできませんが、タイヤの剛性感が増すことはあります。乾燥路面の高速道路を走行することが多い場合には、効果があります。しかし、クルマには指定空気圧が設定しており、スタッドレスタイヤもこの時性能を発揮するようになっています。滑りやすい路面では指定空気圧に戻すことをお忘れなく。
「お、堅くなってグニャグニャ感がなくなった!」なんて思った時は、スタッドレスタイヤが古くなっているだけかもしれないので、要注意!
雪道の運転では、タイヤの幅が狭い方が良い?  M.Y様
Q 雪道の運転では、タイヤの幅が狭いほうがいいと聞きます。それは、接地面積のためだと思いますが、スタッドレスタイヤを履く場合でも同じことがいえるのですか?
A スタッドレスタイヤが、凍った路面でしっかりグリップするのは、路面とタイヤのトレッドのゴムが密着して、路面から摩擦力を得ているからです。ということは、接地面積を大きくした方がアイス性能は向上することになります。 しかし、スノー性能は溝を深くして路面の雪をたくさん取り込んでグリップを得るので、雪質によっては細いタイヤがグリップすることもあります。 このようなアイス性能とスノー性能の相反する2つの性能を満足させるために、スタッドレスタイヤは溝と接地部分の比率がある程度一定した値になっています。そこで、スタッドレスタイヤも夏タイヤと同じサイズが性能バランス良く、総合性能が高いということになります。
飛行機にもスタッドレスタイヤはあるの?  K.Y様
Q あまり関係ないかもしれないのですが、気になることが。飛行機のタイヤはスタッドレスタイヤをはいているのでしょうか?雪の多い国に着陸するときにいつも思います。
A 実は、航空機用タイヤは雨に対する性能しか備えていません。 しかも離陸時や着陸時にはタイヤで方向を変えることはないので、トレッドパターン(※2)タテ溝が数本あるだけです。このタテ溝は、ハイドロプレーニング現象の対策のため。 というわけで、航空機用タイヤは雪に対しては全く歯が立ちません。 そこで、飛行場に雪が降るとまず、融雪剤を撒いて雪を溶かします。さらに、もっと雪が降ると除雪車が出動して懸命に滑走路の雪を取り除きます。 雪国の飛行場には、除雪車がガレージの中でずらっと待機していることは案外知られていませんね。この除雪車には、当然スタッドレスタイヤが装着されています。

(2006年11月改訂)

(※1)慣らし走行
スタッドレスタイヤのアイス性能を引き出すため、トレッド表面を“一皮むく”ための走行。

(※2)トレッドパターン
いわば「タイヤの顔」ともいえる部分。タイヤの表面にある溝と切り込みで構成された柄や模様のこと。



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