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走れ!タイヤくん

第11回 タイヤは何でできている??

タイヤができるまで
図1
ゴムにイオウとカーボンを混ぜ込む
図2
図3
空気を入れながら押す
図4
スチールベルト2枚を交差するように方向を変えて張りつける
図5
トレッドゴムを巻き付ける
図6
完成
断面図をみてみましょう!

「タイヤは、ゴムでできている!」もちろん、みなさんおわかりですよね!でも、タイヤはゴムだけでできているわけじゃないんです。
今からご紹介するのは、タイヤの素材のほんの一部ですが、意外にタイヤに使われていることを知られていません。タイヤの素材だと知っていたものは幾つありますか??

1)カーボン

カードの申込書や宅配便の配送伝票をめくってみると、カーボンで写しがとれるようになっていますね。
カーボン=炭
そう、あの真っ黒な炭。タイヤが黒いのは、カーボンが入っているからなんです。カーボンを混ぜるとゴムが強くなることが分かったのは、1900年頃のこと。100年経った今でも、丈夫で摩耗に強いタイヤを作るためにカーボンはなくてはならない物です。
例えばトランパス用のトレッドゴムの場合、ゴムの重量と同じ位のカーボンを混ぜています。カーボンの量が多い程ゴムは堅くなるので、目的に合わせて混ぜる量が決まります。
しかし、ただ混ぜただけでは、ゴムの特性は発揮されません。ゴムらしくなるには、もう1つの強い味方が必要なのです。

2)イオウ

カーボンの強い味方となるのが、イオウです。
「あの黄色いイオウ?」「温泉に入っているイオウ?」「ゆで卵みたいな匂いのイオウ?」 そうです。イオウには、ゴムに弾力性を与えるという大事な効果があります。1kgのゴムに対して数10gのイオウ(硫黄)、そして最初に出てきたカーボンを混ぜて、最後に熱を加えて加硫するという大事な工程を踏んで初めて、タイヤのゴムが誕生するのです。

3)ポリエステル

カーカス」と呼ばれるタイヤの骨格にあたる部分は、実はポリエステルやレーヨンなどの繊維で出来ているんです。
その太さは1500デニールというから、通常のストッキングが50デニールとして計算すると…なんと30倍!
カーカスには、ポリエステル等の化学繊維が発明される前は、木綿糸が使われていました。木綿糸を使っていた時代は、強度を上げるためにカーカスを何枚も重ねていたため、発熱しやすく耐久性能は現在のタイヤとは比べ物にはなりませんでした。

4)ピアノ線

ビードワイヤー」という部分に使われています。トランパスの様な乗用車用タイヤの場合、直径約1mm鉄のワイヤーをぐるぐると何層にも巻いて20本ほどの束にします。カーカスはこのビードワイヤーに固定されてタイヤの形を作り、重さを支えます。
だからビードワイヤーは、骨格を支える背骨とも言えるべき大事な部品!タイヤが支えられる荷重はこのビードワイヤーの強度に比例します。
乗用車用のタイヤなら、20本前後のビードワイヤーですが、もっと重い重量を支えるトラック用タイヤの場合は、ワイヤーも太く、本数も多くなります。

5)スチールベルト

直径0.2〜0.3mmのスチールコードを2〜3本によって、スダレ(簾)状にしたもの補強材としてカーカスとトレッドの間にあります。
この補強材は、『トレッドが接地する度に変形して衝撃を吸収するしなやかな構造』と『タイヤが遠心力で膨らまない強い構造』であることが要求される非常に大切な部分なのですが、スチールベルトは、こんな難しい要求にぴったりの素材なので、今ではラジアルタイヤとスチールベルトは切っても切れない関係になりました。

6)ゴム

ひとくちにゴムと言ってもタイヤのゴムは、それぞれの役目に合わせて違い、大きく分けると次のような3種類の特性を持ったゴムが使われています。

  • 摩耗や変形に強い
  • 金属に密着してしなやかに変形する
  • 空気を通さない

トレッドゴムには「1」のゴムが使われてますが、ミニバン(※1)の肩減りを抑えるために作られた「トランパスMP4」の場合は3種類のゴムを使用しています(トリプルトレッド構造)。
実は、タイヤにはこんなに色々な素材が、数々の研究を重ねた上で考え抜かれて入っているってこと、知っていましたか??
タイヤは、ただのゴムでできた黒いドーナッツじゃなくて、研究の末に開発された工業製品なんですよ。

(2008年9月改訂)

(※1)ミニバン
車高が高く室内が広いクルマの型。ファミリーカーとして普及している。詳しくは、「初心者必見!カーライフ講座:Q8」を参照。



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