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走れ!タイヤくん

第18回 クルマの冬対策

優秀なのはスタッドレス?それともチェーン?

冬対策として優秀なのは、どちらでしょう?結論からいってしまえば、スタッドレスタイヤに軍配が上がります。スタッドレスタイヤを履くのは自分の安全のためと同時に他のクルマ(人)に迷惑をかけないためのマナーでもあります。

進化し続けるスタッドレスタイヤ

● スパイクタイヤ

1970年代までは冬用タイヤといえば、野球選手などが履くスパイクシューズのような突起のついたスパイクタイヤ(※1)が主流でした。しかし、スパイクがアスファルトを削ってしまう「粉塵公害」(※2)という問題が起き、スパイクタイヤは製造販売が中止となり、1991年には一部の地域を除いて使用できなくなりました

● ドライバーの天敵!ミラーバーンやブラックアイス

そこで登場したのがスタッドレスタイヤです。密着することで滑らないようにするので、スパイクタイヤ(※1)のようにアスファルトを削ってしまうことがありません。

ところが、1993年頃から「ミラーバーン」という現象が起きるようになりました。信号で停止した時クルマの熱で路上の氷が溶けてまた凍り、それがスタッドレスタイヤによって鏡のように磨き込まれ、ツルツルのアイス路面ができてしまうという現象です。

また、路面が濡れているように見えて実は薄い氷がはった「ブラックアイス」という現象もあります。昼間の気温が高い時に溶けた雪が夜間の冷え込みで凍る場所に見られます。

● アイス性能の向上

スタッドレスタイヤに求められる性能は、ミラーバーンやブラックアイスを安全に走ることを目指して、「アイス性能」をより高める方向へと向かっていきました。雪道を歩く時を、想像してみてください。積もった雪を歩くよりも、凍ったところを歩く方が滑りやすくて危険がいっぱい。それは、クルマも同じなのです。

スタッドレスタイヤの賢い交換方法

● スタッドレスの皮むき

タイヤは、製造の最終段階で表面に"饅頭のうす皮"のようなものができます。雪が降る前に乾燥路を走ることでうす皮をむいて、アイス性能がよく効くようにするのが「皮むき」です。

● 交換時期は初雪の前がベスト!

皮むきをするには、雪が降ってから慌てて履き替えたのでは遅過ぎます。新品のスタッドレスタイヤの場合は、初雪が降る前に交換するのがベスト。しかし、雪が降ってしまったからと言って諦めなくても大丈夫です。最近の「ファーストエッジ加工」があるスタッドレスタイヤならば、タイヤの表面を外側に向かって細かく階段状にし、使い始めからコーナーでのグリップが効くよう工夫されていますので、ご安心を。

「交換したタイヤの保管方法」について
タイヤ何でもQ&A:Q6.タイヤの保管のポイントは?

チェーンの上手な活用

● チェーンが必要な場合とは?

どんなに進化したと言っても、スタッドレスタイヤは万能ではありません。実際、豪雪地区の山間部などでは、スタッドレスタイヤを履いていてもチェーンを装着しなければ通行できないというチェーン規制がかかることもあります。

● チェーンのここを注意!

しかし、チェーン装着時には、次のような点に気をつけなければいけません。

  • 雪や氷のないところで使用してはいけない
  • トンネルでは使用してはいけない(JASAA認定品に限って関越トンネルは走行可)
  • 時速50km以上で走ってはいけない

使い勝手を考えると、「チェーンはいざという時のために積んでおく」「雪道を走る時は、基本的にスタッドレス」というのが賢い使い分けといえるでしょう。

(2010年10月改訂)

(※1)スパイクタイヤ
滑り止めのため、金属鋲を着けたタイヤ。


(※2)粉塵公害
スパイクタイヤによってアスファルトの路面が削られる公害。詳しくは「プロジェクトTOYO:第2回」を参照。



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