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走れ!タイヤくん

第28回 役目を終えたタイヤは…? タイヤのリサイクル

皆さんがタイヤを捨てる時というのは「タイヤの交換をする時」「クルマを手放す(処分する)時」がほとんどですよね。では、役目を終えたタイヤは、その後どうなるのでしょうか?今回は処分されるタイヤの行方【TOYO TIRES】のリサイクルの取り組みとあわせてご紹介します。

処分されるタイヤの本数は?

では、年間でどのくらいのタイヤが処分されているのでしょうか?
2008年度、国内での廃タイヤ(※1)の総発生本数は、なんと9,600万本。重量にして約93万5,000トンのタイヤが年間、処分されています。

過去5年間の廃タイヤ総生産本数の推移

<ワンポイント!>
タイヤの処理を巡っては、以前タイヤの不法投棄が社会問題になりました。現在では、これを防ぐ手段として「マニフェスト」と呼ばれる管理票を使い、使用済みタイヤが誰の手から誰の手にわたって、最終的に誰がどう処分したかを管理する「マニフェスト制度」が導入されています。この取り組みはタイヤの不法投棄や不適正な処理を未然に防ぐためのもの。廃タイヤの適正処理にはお金がかかるのです。皆さまのご理解とご協力をお願いします。

タイヤのリサイクル率は?

気になるタイヤのリサイクル率は約89%(※2)
回収されたタイヤの多くは、専門の廃タイヤ処理業者に引き取られます。一部のタイヤメーカーでも廃タイヤ(※1)の処理を行っていますが、その中で【TOYO TIRES】は業界NO.1の処理率を誇っています。
【TOYO TIRES】は、廃タイヤ(※1)の処理もタイヤメーカーとしての責務と考え、自社のタイヤ工場に処理装置を導入、リサイクルにも積極的に取り組んでいます。

廃タイヤはどんなものになるの?

2008年度のタイヤのリサイクル状況は以下のとおりです。
※出典:(社)日本自動車タイヤ協会(JATMA)

タイヤリサイクル状況

サーマルリサイクル 1 セメント焼成用(13%)
2 中小ボイラー(1%)
3 製鉄(4%)
4 ガス化炉(5%)
5 金属精錬(1%)
6 タイヤメーカー工場(2%)
7 製紙(32%)
8 発電(1%)
リユース 9 更生タイヤ台用(4%)
10 その他(1%)
マテリアルリサイクル 11 再生ゴム・ゴム粉(10%)

★サーマル(リサイクル)
セメント焼成用や、タイヤ工場で石炭のかわりに燃料として再利用する(=コジェネレーション・システム

★リユース(リサイクル)
すり減ったトレッド(※3)をはり替えて、更生タイヤとして再利用する

<ワンポイント!>
航空機用タイヤは、全て更生タイヤです。ちなみに、国内のトラック・バス用タイヤは約20%が再利用されていますが、乗用車用タイヤは残念ながら極わずかしか再利用されていません。

★マテリアル(リサイクル)
再生ゴムやゴム粉として再利用する

★海外輸出(リサイクル)
海外に輸出された廃タイヤ(※1)は、タイヤチップ(※4)として燃料用になります。廃タイヤチップは、発展途上国への貴重なエネルギー資源としても注目されています。

廃タイヤをエネルギーに変える?

【TOYO TIRES】の主力タイヤ生産工場「仙台工場」では、廃タイヤ(※1)を石炭の代わりとして再利用するコジェネレーション・システムを開発し、1990年よりタイヤ工場としては国内で初めて導入しました。
コジェネレーション・システムでは、石炭とタイヤチップ(※4)を混燃させる方式を採用。この混燃ボイラーは、通常の石炭ボイラーと比べてNOx(窒素酸化物)の発生が少なく、SOx(硫黄酸化物)は、脱硫装置により排出量が少なくなるため、環境に優しい低公害型発電システムとして注目されています。
さらに「仙台工場」で使われる電力の約70%をコジェネレーション・システムでまかなっています。

コジェネレーション・システムのしくみはこちら

<ワンポイント!>
「仙台工場」では、廃タイヤ(※1)をエネルギー源とするだけでなく、廃タイヤ焼却後に発生するばいじん(※5)までを再利用するリサイクルを行っています。その高い水準のリサイクル活動が認められ、リサイクル推進協議会から1998年度リサイクル推進功労工場として「通産大臣賞」を受賞しました。

東洋ゴムグループとして〜工場の廃棄物をゼロにする取り組み〜

東洋ゴムグループでは、廃棄物の発生抑制(Reduce)、再利用(Reuse)、再資源化(Recycle)の方針のもと、廃棄物総排出量に対する直接埋立量が1%未満になる取り組み(=ゼロエミッション)を行っています。そして2004年7月に【TOYO TIRES】のタイヤ生産工場「仙台工場」「桑名工場」ともにゼロエミッションを達成しました。同年度に生産拠点と非生産拠点を含む東洋ゴムグループ全16拠点でゼロエミッションを達成して以来、維持しています。

東洋ゴムグループとして〜CO2の削減を目指す取り組み〜

今後の東洋ゴムグループの取り組みとしては、国内タイヤ工場におけるCO2の削減が大きな目標です。重油の使用を止め、CO2の排出量が少ない天然ガスを積極的に利用することで地球環境を考えていきたいと思います。
上記でご紹介した「仙台工場」のコジェネレーション・システムを、天然ガスを用いて「桑名工場」に導入することを進めるなど、環境負荷の少ない燃料への転換を東洋ゴムグループ全体として進めていきたいと考えています。

東洋ゴムグループとして〜社員一人一人の取り組み〜

東洋ゴムグループでは、1992年より「TOYO環境保護基金」を設置、地球環境保護活動を行っているNPO(※6)への助成を継続して行っています。(2005年に「東洋ゴムグループ環境保護基金」に改称)
この基金は、従業員の寄付額と同額を会社が上乗せして寄付するというユニークなマッチングギフト方式を採用。社員の80%が参加する意識の高さが自慢です!
2009年度は67団体に過去最高の3,522万円を助成、基金設立以来17年間で延べ472団体、総額にして2.8億円の寄付を行ってきました(2009年4月現在)。
製造業では珍しい、こうした取り組みを通じて、従業員一人一人そして東洋ゴムグループ全体として環境と向き合っています。

(2010年6月時点)

(※1)廃タイヤ
役目を終えて処分されるタイヤのこと。
ちなみに、タイヤの溝が1.6ミリをきると車検に通りません。

(※2)リサイクル率
リサイクル率=(マテリアルリサイクル量+サーマルリサイクル量+リユース量+海外輸出量)/廃タイヤの総発生量(総重量)

(※3)トレッド
タイヤが地面に接する部分。タイヤの表面にある溝と切り込みは、摩り減ると浅くなる。残り溝1.6ミリ以下になるとスリップサインが現れる。
スリップサインについて詳しくは、「何でもタイヤQ&A:Q2」を参照。

(※4)タイヤチップ
廃タイヤ(※1)を細かく切断したもの。廃タイヤチップは高い発熱量を持ち、エネルギー資源として注目されている。

(※5)ばいじん
ボイラーなどから出る焼却灰に混じっている微細な灰の粒子のこと。【TOYO TIRES】では、1997年からセメント原料やコンクリートの着色材として再利用し製品化している。

(※6)NPO
Non Profit Organizationの略で、非営利組織のこと。NPOの活動は多種多様で、環境保全をはじめ、多方面で活躍されている。



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