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走れ!タイヤくん

第31回 動楽カドマエが行く!氷点下のサロマ冬期タイヤテストコースとは?<前編>

今回は、知られざるタイヤ開発の現場を大公開する企画第2弾!北海道佐呂間(サロマ)町にある【TOYO TIRES】の「冬期タイヤテストコース」をご紹介します。

タイヤ開発の現場第1弾
<「タイヤ技術センター(兵庫県伊丹市)」>はこちら!

佐呂間町は、網走・知床などがある道東に位置し、真冬には最低気温が零下20℃にもなるという極寒の地です。ここに、【TOYO TIRES】の「冬期タイヤテストコース」があります。スタッドレスタイヤなどの性能試験には、この寒さが必要なのです。

冬期タイヤテストコース
冬期タイヤテストコース

「動楽カドマエ」が取材に訪れた2月中旬は昼間でも氷点下になる気温。「冬期タイヤテストコース」では、スタッドレスタイヤ新商品の開発に向け、忙しく試験が行われていました。

冬に大活躍するテストコースの役割とは?

冬期タイヤテストコース」は、主に1月〜2月の間稼動する冬期限定のテストコースです。一定の状態で管理された氷の面圧雪面の上を、商品開発の途中段階にあるテストタイヤを装着したクルマで走行し、加速度制動距離などの計測や、「フィーリング試験」と呼ばれる官能評価を行います。
その評価を基に、新しいゴム配合を開発し効きの良いパターンデザインに改良してスタッドレスタイヤの新商品が開発されます。

冬期テストコースの1日

冬期タイヤテストコースの1日は、コースの整備から始まります。

散水車
散水車
※写真をクリックすると
拡大します。

<氷盤路ができるまで>

気温が−5℃〜−10℃になった時に散水車で水をまき、自然に凍結させて新たな氷を張ります。

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次に、氷の表面がしっかりと凍ったら、ブラシなどで表面を平らに整備します。

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クルマを走行させ、氷の表面に残った細かな雪などを吹き飛ばしながらタイヤで磨きます。

レーキ車
レーキ車
※写真をクリックすると
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<圧雪路ができるまで>

降雪した路面をトラックで走り、雪を圧縮して整形します。

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路面をレーキでならして、凹凸を取って平らにします。

試験は気温が低い場合は昼、気温が高い場合は夜間、日が落ちてから行われます。また、アイス路面に雪が降ると正確な計測ができなくなるため、晴れていることも試験ができるかどうかの重要なポイントです。

テストコースで行う試験の内容は?

アイス路面のテスト風景
アイス路面のテスト風景

サロマの低い気温と地形を利用した、さまざまな試験項目があります。
試験を行うスタッフは、開発部門から依頼を受けた試験項目を、天候などの条件をふまえながら効率よく実施できる順番に並べ替え、毎日の試験スケジュールを決定します。

試験の内容は、緻密で集中力と技術が必要な作業です。
例えば制動試験では、同じタイヤで同じ箇所でブレーキをかけた場合の制動距離を数回計測し、速度を変えてまた計測します。また、同じタイヤだけでなく、別のタイヤにも交換して同条件で試験を行います。
テスト風景は一見単純に見えますが、クルマを走らせるテストドライバーはプロの技を駆使しています。制動距離は速度の影響を大きく受けるので同じ速度で走行することが要求されます。時速40キロの試験条件の時、彼らは誤差プラスマイナス1キロ以内の速度で毎回正確に計測ゾーンに進入します。微妙なアクセル操作をいとも簡単にこなしているのです。

このような、地道な作業で出された試験結果は、新技術や新商品に活かされます。
次回はこの試験を行うテストドライバーなど、テストコースでのスタッフの仕事について詳しくご紹介しますのでお楽しみに!

(2009年5月改訂)

<ミニ知識>
アイス路面は0℃前後が一番滑り易い状態なのでこの条件でも試験しますが、ゴムは温度の影響を受けやすいので、より気温が低い条件での試験は欠かせません。



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