 タイヤが黒いのは、ゴムの中に「カーボンブラック」という黒い物質を混ぜているためです。カーボンブラックとは、炭素の粉のこと。石炭を粉末にしたものを想像してみてください。
 では、なぜカーボンブラックを使うのかを説明する前に、チューインガムの話をしましょう。
噛む前のチューイングガムを机に擦りつけると、のびたり縮んだりすることなく、ボロボロと欠けたり崩れてしまいますね。これは、天然ゴム(ゴムの木の樹液から作られる)や合成ゴム(石油製品)においても同じこと。ゴムだけでは強度が不足して、すぐにボロボロと崩れてしまうのです。
ところが、カーボンブラックをゴムに混ぜて化合(※1)させると、ゴムの強度が飛躍的にアップすることが、1912年にわかりました。それ以来、カーボンブラックは、耐久性や耐摩耗性を必要とするゴム製品に使用されるようになったのです。
カーボンブラックに代わるものは、現在に至ってもまだ発明されていません。黒い色には、こんなパワーが隠されていたのですね。
 タイヤは、単なる黒いゴムでできたドーナツのように見えますが、ひとつのタイヤに何種類ものゴムが使われています。
路面に接する部分のゴムは、摩耗しにくく、濡れても滑りにくいゴムを、タイヤの内側には、空気の抜けにくい気密性の高いゴムを使っているのです。タイヤにはこの他にもたくさんのゴムの部品を組み合わせて使っています。
(2008年8月現在) |
 |
 |
 |

(※1)
ゴムに混ぜて化合
他にもゴムには、様々な物質が入っている。詳しくは「走れ!タイヤくん:第11回」を参照。 |